なぜカトリック教徒は聖水を使うのですか？

カトリック教徒が聖水を使用する理由は、教会の伝統や聖書に深く根ざしています。聖水は司祭によって祝福されたものであり、目に見えない神の恵みを象徴する目に見える印です。その目的は、清め、保護し、聖化することです。聖水の使用の主な理由の一つは、それが洗礼と関連していることです。イエスは弟子たちに「父と子と聖霊の名によって」すべての国の人々に洗礼を施すよう命じました（マタイ28:19）。聖水の使用は、この最初の秘跡を思い起こさせ、原罪を清め、恵みの生活へと導くものです。聖水を使用することで、信者はこの瞬間を思い出し、信仰を持って生きる決意を新たにします。

祝福された物品、例えば聖水の使用は、聖書においても基盤を持っています。旧約聖書では、神がモーセに物品や儀式を清めのために用いるよう命じています。例えば、民数記19:9では、神が「清めの水」を使用して人々を清めるよう命じています。同様に、列王記下2:21では、預言者エリシャがエリコの水を癒すために水を用い、それを人々の使用に適した清浄なものにしました。これらの例は、神がその恵みを伝えるために物理的なものを選んでおられたことを示しています。

新約聖書では、物理的な要素を用いて霊的な現実を伝えることにより大きな強調が置かれています。ヨハネ9:6-7では、イエスが唾と土を混ぜて泥を作り、それを盲人の目に塗って癒しました。この物理的な要素を神の癒しの力を伝えるために使用することは、教会の生活における聖別の現実を示しています。同様に、使徒言行録19:11-12では、パウロの衣服が病人に持ち運ばれ、それによって彼らが病から癒され、悪霊から解放されました。これは、祝福された物品が神の恵みの手段となることを示しています。